「クレベリン」など空間除菌剤25商品が、景品表示法に違反
二酸化塩素を使用した、生活空間除菌剤を販売している17社(25商品)に対して、
消費者庁が景品表示法に違反しているとして、措置命令が出されました。
実に、消費者庁が措置命令を出したなかで、17社も同時に命令が出たことは、
今回が初めてです。
どのような経緯で今回の事例に至ったかはわかりませんが、一括して、
この空間除菌剤の取締りを行ったということでしょう。
この生活空間除菌剤は、ウイルス除去や花粉対策、消臭効果などがある商品であり、
有名なものとしては「クレベリン」(大幸薬品)や「ウイルオフバリア」(大木製薬)
などの商品があります。
現在、これらの商品は、ウイルス除去や消臭効果があるということで、需要も
拡大しており、上位メーカーにおいては、年間1億円以上の売上を
上げているところもあります。
さて、こんかいの違反事例ですが、元々二酸化塩素自体には、除菌効果が認められて
いるものですので今回違反したからといって、全く効果がないという訳ではありません。
ただし、今回の違反広告においては、その除菌の範囲に関する表現が
問題となっています。
二酸化塩素が効果を発揮するのは、密閉された空間において、
ということです。
なので、今回の違反となった内容としては、生活空間の範囲に対する
指摘が主な部分です。
違反となった広告例としては、
・バス・電車の通勤に
・病院や老人ホーム
・オフィスや学校
このような場所においても、密閉空間と同様の効果があるかのような
記載をしていた広告については、違反の対象となっています。
既に、措置命令が出た会社の広告表示については修正されており、
広い空間における除菌効果の記載は削除されるか、表現変更されています。
また、今回の措置命令の情報が流れて以降、大幸薬品の株価が急落するなど、
早くも影響が出始めており、今後、各企業にとって、幾つも課題が待っている
でしょう。
まずは、商品が持つ性能自体へ信頼が揺らいだ部分を、どのように取り戻していくか、
ということも大事ですし、今までの広告によって買っていた人も、今回の措置に
よって買わなくなる、という恐れもあります。
ここで取り組むべきは、今一度、製品の特徴とメリットを見直すこと、
そして、商品特性が最大限活かされるような広告およびマーケティングを
考えていくことです。
このようなときこそ、慌てずに、基本に立ち返って、きちんとした
戦略を立てて欲しいですね。
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今日はこの辺で。
ではまた。