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展示会のブースから、これからの企業の生き残り戦略を考える

最近、いくつかの出展会・展示会に出てきました。

ヘルスケア業界だけでなく、ITメディアの出展会など他業種におけるブースの出し方を見ていて思うことは、健康食品業界の展示ブースの見せ方が上手でないな、ということです。

 

毎年多くの展示会に参加していますが、このブースは特徴あったな、と思うような企業に出会ったことが本当に数少ないです。

これは、私だけでなく、多くの参加者にとって、その他大勢ブースと見られていることがいかに多いか、と言うことだと思います。

 

最新のITマーケティングに関する展示会のブースなどでは、様々な手法を使用してお客の目を引いていますし、広告のメイン媒体をスマホアプリへ移行する等、やはり業界としても先を進んでいるな、という印象を受けます。

もちろん、展示会に出展している企業規模、コストも違うので、一概に同列にして並べることは出来ませんが、ITメディア系のブースで、興味深いと思わされたり、目を引くようなアプローチをして印象に残っている企業が、幾つかあったのは事実です。

 

ここでお話したいことは、”コストをかける””かけない”を一旦度外視したうえで、まずは、どれだけ来ているお客様に認知してもらい、ブースへ誘導出来るか、ということに最大限の意識を向けなければならない、ということです。

 

出展ブースを見ているお客さんは、多くの商品、ブースがひしめき合う中で、
・一つ一つの商品には興味がない
・興味がなければ、立ち止まりしない
というのが基本のスタンスです。

この状況を、まずは打破しなくてはいけません。

 

出展会に来るまでは全く知らなかったし、興味もなかったけど、ブースに興味を惹かれて、話を聞いてみたら面白そうだったから、少し検討しようか、と考えるような参加者の方が増えれば、しめたものです。

さて、そのためにはどうしたら良いか、というと基本的に、戦略を練り直す必要があります。
・お客さんは、どのようなものを求めて来ているのか?
・どのようなブースであれば、立ち止まりやすいのか?
・どのようにしたら、話を聞いてもらいやすいのか?

このように問題点を細かく分けて考えて、それぞれに対する対策を練らなければいけません。

良くある出展の仕方として
・ただ、商品名を書いたポップと資料を置いておく
・成分名が書かれているけど、目新しい素材ではない
・ブースに何となく入りにくい

これらのケースは、会社が持っている良さを適切に伝えることが出来ていないので、起こる現象です。

きちんとした”伝え方”と”伝える内容”を戦略を練って変えていかなければ、その他大勢になってしまいます。

 

お客さんは展示会を一歩出たら、会社名も忘れてしまいます。せっかく多くのお客さんと会えるチャンスがあっても、それを活かしきれかった、という結果になってしまうんです。

 

これは何も出展会だけの話ではなく、実際の商品販売で、通販でも店舗販売でも全く一緒のことです。

基本的な販売フローとして、まずは”こんな商品があるんだ”ということをお客様に認識してもらえなくては、始まりません。

基本的なことになりますが、お客様は
・アナタの会社の商品に興味がない
・アナタの会社の商品を必要としない
・アナタの会社の商品を買いたいと思っていない

この3つは、常に意識しなければなりません。

 

誰もが全く興味がないところからスタートしなければならないのです。

 

もちろん、莫大な費用をかけてコマーシャルして、消費者へアプローチかける、ということも出来ますが、それで消費者からの購買意欲が高まるか、というとまた別の問題です。

 

また、今後において、健康食品の素材が既に販売されているものから、画期的な新しいものが出てくるか、というと疑わしい部分があります。

ミドリムシの健康食品をメガヒットさせた”ユーグレナ”の事例などは、本当に珍しいケースにであって、同じような素材がこれから幾つも出てくるか、というと懐疑的にならざるを得ません。

 

先ほどお伝えしたIT分野では、iPhone,Apple watchというかたちでデバイス自体も新規商品が出るし、Facebook、LINEといったように新たなプラットフォームも出来ています。

しかし、食品である以上は、食経験があるなど、安全であることが全ての前提条件であるため、全くの新規成分が出にくい分野でもあります。

したがって、既にある素材の調理方法(販売方法、データの取得方法)をどのようにしていくか、ということに焦点を当てたほうがよいでしょう。

 

これと同じような事例に該当するのが、製薬業界です。

製薬業界では、既にメタボリックシンドロームなどの患者数が多い領域の薬はほぼ出尽くしているといっていいでしょう。

だから、ニッチな領域へ行かざるを得なくなり、後発品が出てくると、それまで維持出来ていた売上も一気に下がります。

それでも膨大な開発費が必要になるから、より安定した資金と安定した製品を増やすため、M&Aを繰り返し、徐々にメガファーマへと統一されていっています。

 

また、健康食品の業界で考慮すべき点として、薬事法などの法規制があります。消費者庁など行政動向としては、より薬事法や景品表示法の取締りが厳しくなっているのは明らかであり、今使われている広告にもいつ改善指導が入ってもおかしくない、という状況でもあります。

これからの健康食品の業界をの流れとしては
新規素材の減少
法規制が厳しくなる
・機能性表示食品の導入により、エビデンスが必須となる

という状況になり、今まで以上の過当競争へと踏み込んでいくことになります。

・今まで売れていた商品が、前よりも売れない
・今まで審査を通過していた広告が審査で落ちる
・高いエビデンスを持った商品が登場する

このようなことが頻繁に起こり、より業界が二極化していくことになります。

 

ここまで、色々と脅かすことばかりをお話しましたが、ただ、絶望ばかりしても仕方ありません。この状況を踏まえつつ、出来ることをやるしかありません。

 

これからの時代として大切なことは
・商品価値だけでなく、ビジョンやストーリーの明確化
・消費者へのアプローチの最適化
・法規制に対応出来る、適性な広告

まずは、今ある材料のなかで、戦略を絞っていき、その中で出来る最善の手を次々と打っていくしかありません。これまで以上に販売戦略を練らなくてはいけません。

 

 

さて、ここで初めの出展会の話に戻してみます。
出展会で多くの企業が取り組んでいる内容は以下のような形です。

・他でも扱っている素材を扱っている
(他社との違いがぱっとわからない)
・ブランド力を活かし切れていない
(そのブランドは誰でも知っていて、興味を持っているという企業が少ない)
・売り文句が明確でない
(ストーリーやビジョンを含め、価値が見えない)
・エビデンスをどれだけ持っているかわからない

と、この状況は、まさにこれからの健康食品業界の縮図のようにも思えてしまいます。

 

ちろん、展示会は”BtoB”なので、消費者へ直接アプローチするわけではありません。

しかし、”BtoC”への販売を考えなければいけないメーカー等へアプローチするときこそ、BtoCでのメリットが見えなければその素材を使いたいと思ってもらうのが難しい、ということになります。

 

コストを大量に注ぎ込んで広告宣伝かける、ということも出来ますが、戦略なき広告宣伝ほどコストパフォーマンスが悪いものもありません。

それであれば、今現在であれば、素材のエビデンスを取得するか一番固い素材でシステマティックレビューを行うことに費用を使うべきでしょう。

 

よりシビアになるように思えるかもしれませんが、これが当たり前の世界なんだと思います。
・法規制に則った広告を出す
・企業のビジョンやストーリーを明確にする
・素材の根拠を持つ(素材自体の価値を増やす)

これらのなかで、どれ一つとして理不尽な内容はありません。

とてもシンプルかつ当然とも言える状態へと進んでいく、と考えてもらえればいいでしょう。そして、そのような状況のなかでは、何度も言うように、戦略が何よりも重要になってきます。

明確に一貫性を持った戦略を立てた企業が勝ち残っていきます。

そして、それは、企業の規模にそ大きく左右されません。時代の変わり目には、当たり前のように全体の形勢が変化します。

変化をチャンスととるか、ピンチととるかですが、チャンスと考えて戦略を練って、アクションしていくことで、一気に伸びていくことが可能になるタイミングでもあります

ぜひ、今回のブログでお話したことを含め、一度、今後の戦略とプランニングを明確にしていってもらえればと思います。

 
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