機能性表示食品が、600品を突破
2016年も終わり、2017年となってからも、着々と数を増やしている機能性表示食品の受理件数が600件を超え、1月20日現在で637件となりました(届出撤回製品が8品)。
制度開始から、1年と9ヶ月での達成。あと2か月弱で2年が経過
機能性表示食品の制度が開始された2015年4月から、1年と9か月での600製品達成で、月平均にすると約28製品が受理されている計算です。
ここ最近の2か月間では120製品ほどが受理されているので、現在の受理されている製品数はかなり多くなっています。
このペースが続くと考えると、今年の半ばには1,000製品を超えるという計算になります。さらに、そのまま進めば今年中にトクホの件数が追い越されることはほぼ間違いないところでしょう。
カテゴリー別では、依然として中性脂肪の上昇抑制が1位
今までに届出された機能性表示食品の表示内容について、主なものを見てみると
- 中性脂肪の上昇抑制:118製品
- 体脂肪の減少:88製品
- 整腸関連:83製品
- 血糖値の上昇抑制:80製品
- 血圧のサポート:57製品
- 眼機能のサポート:54製品
- 肌機能のサポート:52製品
- ストレス・緊張の緩和:40製品
- 関節のサポート:36製品
- 骨の健康維持:25製品
- 疲労感を軽減:24製品
- 睡眠の質の向上:22製品
- コレステロール値を改善:20製品
- 記憶の精度を高める:19製品
- 筋肉をつくる力をサポート:5製品
となっています。
上位には、500件の時と変わらず、メタボ関連の機能がやはり多数を占めており、その次に「眼」や「肌」といった具体的な部位に関する機能が多くなっている状況です。
最近の動向としては、「快眠・ストレス・疲労」が9.4%、「アイケア」が8.2%、「肌」が7.1%、「関節・筋肉」が6.8%などと続いています。さらに、「ストレス+血圧」や「認知機能+中性脂肪」といった複数の機能性表示が多く見受けられるのも、この制度の特徴といえるでしょう。
また、食品区分ごとに機能性表示食品の表示内容について、主なものを見てみると
- 加工食品(サプリメント形状):273製品
- 加工食品(その他):356製品
- 生鮮食品:5製品
となっています。
生鮮食品がこれから突如増え始める可能性は低く、様々な用途に使われやすい加工食品が今後も市場を形成していくことになるでしょう。
今後の課題は?
市場拡大に向けた課題をあげるとすれば、やはり「受理の長期化」が考えられるでしょう。
最近では、受理までに300日を超えるケースも複数報告されています。
さらに今後、ガイドラインが改訂となると言われていますが、まだその時期は未定とされています。今よりさらに届出が厳しくなる可能性があります。
新規の機能性素材を広めていくためには、一つの製品の受理実績が重要ですので、受理されるための適切な資料作りが大事になります。
修正が来ないような資料を初回届出時に作成することはもちろんの事、どのような指摘事項が来るかを予め考えておくことも、受理までのスピードアップにつながります。
また、今後は制度の改正によって、これまで対象外だった糖質・糖類・エキス・分泌物が利用できるようになる予定です。
特に特保で認められているオリゴ糖関連は、多くの製品の届出が有力視されています。ガイドラインが明確化されれば、届出件数は一層増加するものと予想されます。
ガイドライン改正時期は未定ですが、改正ガイドラインが確定してから改めて動き出すというサプライヤーもあるなど、機能性表示食品を巡る市場環境には変化が生じています。
弊社としても、変化にそった適正な情報を提供させて頂き、もっとお役に立てるように頑張ってまいります。