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機能性表示食品

【機能性表示に関する検討会が終了】

8回に渡って開催されて来た「食品の新たな機能性表示制度に関する検討会」が
本日、無事に終了しました。

今回の終了について、率直な感想としては、消費者庁は終始に渡り、
きちんとまとめてきたな、という感じですね。

 

今回の全体像について少し整理してみましょう。

今回の制度導入に至るきっかけとしては、昨年6月に安倍政権に
よって掲げられた
「健康食品の機能性表示を解禁する」という
成長戦略の一環として閣議決定されたことが発端です。

制度の施行までの時期もかなり短く、主導となる消費者庁にとっては、
時間もあまりなかったワケですが、昨年12月からの検討会において
迅速な検討が行われて、検討会での
討議もほぼスケジュール通りに
終了することとなりました。

今回の検討会議では、制度に対する報告書(案)も提出され、
今後はこの報告書を軸として、制度に向けて着々と
進んでいくことになります。


今回の制度導入にあたり、

・どのように安全性を確保するのか
・どのように有効性を担保するのか
この二つをどのように仕組み化されるのか
ということに焦点が当たってきました。

まず、安全性については、
・食経験に関する情報の評価
・安全性試験の実施による評価
・医薬品との相互作用の評価
などが重要なポイントとして挙げられます。

今回は、具体的な方法については省きますが、
当初の予定からほとんど外れず、ほぼ想定内の
内容となりました。

次に、有効性については、
・最終製品を用いた臨床試験
・最終製品または機能性関与成分に関するシステマティックレビュー
この二つのいずれかが必須となります。

こちらについても、細かい説明は省きますが、
臨床試験だけでなく、、
関与成分のシステマティックレビューが
該当となったことにより、今後は、
科学的根拠を示すために、
いかにして研究結果をまとめるか、
ということが重要になってきます。

なお、今回の制度では、アメリカのダイエタリーサプリメント制度を
参考するとしながら、その改善点として、消費者庁は事前届出制度を
導入するなど、仕組みとして抜かりなく、纏めてきています。

今回提示された報告書(案)が今後の制度の核となるため、
制度を導入予定の事業者も、今から随時対応出来る部分が
出て来ています。

 

この制度が厳しいという話もよく耳にしますが、
正直それほど
厳しい、ということはありません。

もちろん、今までに比べれば厳しいのは当たり前です。

 

今まで健康食品については、適切なエビデンスを持たないままに
「健康に良いですよ」
とうたっていたわけですので。
(もちろん、トクホや栄養機能食品は除きます)

これが、今回の制度導入により、明確なエビデンスデータを持たずに、
「健康に良いですよ」
というのは、言えなくなるということ。

 

また、現在も、健康食品において、景品表示法における優良誤認に
違反するケースが後を絶ちませんが、これから新制度が実施となれば、
ますます厳しくなっても、何らおかしくありません。

今まで、日本の健康食品業界において、エビデンスというものは、
医薬品の世界にように当たり前に使われず、浸透率が相当に
薄かったように思います。

それも、この制度が始まることで、意識せざるを得なくなってくる
のではないでしょうか。

 

また、この制度では、企業責任のもと機能性表示をすることが出来る、
というのが原則です。

トクホのように事前審査を行うわけではありませんので、
消費者庁が、トクホのように全てのデータを確認する、
ということには
ならないでしょう。

 

しかし、この制度では情報の開示が義務づけられています

それは、インターネットなどにおいて有効性や安全性に関する
情報を公開するということ。

インターネットにおいて、情報を公開されるということは、
常に根拠データが、全ての日本人の目に曝されるということに
他なりません。

 

仮に適当なデータを作って申請だけを済ませて、機能性表示を
したとしても、そのデータに対する消費者からの指摘があったら、
消費者庁からの確認が入ることになります。

ですので、安易に適当なデータをでっち上げるといったことは、
これからの時代においては、通用しないといって良いでしょう。

これからまた淘汰の時代が始まっていき、生き残るためには、
今までと同じようなやり方では、対応出来なくなっていくでしょう。

臨床試験やシステマティックレビューに対する
きちんとした知識を持ち、適切な体制のもと、
商品の設計〜販売を行っていく企業が
生き残っていくことになります。

 

この制度は、ある意味、業界にとってターニングポイントと
なるように
思います。

今、真摯に新制度に取り組めるか、どれだけ柔軟に変化出来るか、
どうかを試される時期に差し掛かっているのではないでしょうか。

 

 

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