健康食品の機能性表示は悪なのか?
こんにちは。
昨日、参加したシンポジウム
「消費者から見た、いわゆる健康食品の機能性表示の緩和」
の記事が早速出ていますね。
http://ib-kenko.jp/2014/02/post_838_0205_dm1217.html
今回のシンポジウムは、消費者目線からの視点で
開催されるので、やはり消費者的な立場による意見が
多いのかな、と思いましたが、予想通りの展開でした。
話の内容としては、現行の健康食品の表示制度自体が
おかしいのに、さらに緩和してどうするんだ、
という意見が強かったという印象です。
もちろん、その通りだという部分もあったんですが、
消費者にとって健康食品は要らない、というところにまで
議論が発展していくのは、論理の飛躍だな、と感じる
部分もありました。
また、現行の法規制に対する不満があるのもわかりますが、
現行の規制の枠組み自体は、正直厳しいものだと感じています。
普通に考えたら、健康食品を、少しでも健康だと言う形で売るには、
トクホの許可を取るか栄養機能食品という枠に入るしかない。
しかし、実際にトクホの要件を満たすためには、
高額の費用がかかることもあり、多くの中小企業にとっては、
二の足を踏むわけです。
もちろん、今後、規制緩和が起きるといっても、結局のところ
「エビデンス=有効性と安全性の根拠データ」
が必要になるので、本当の意味では、この規制緩和自体が
悪いわけではないはずです。
要するに、新しい制度を利用して、根拠データがなくても、
機能性をうたう業者が出てくる事が懸念されているわけです。
この議論は、性善説もしくは性悪説という論点も入ってくるので、
平行線を辿るでしょう。
しかし、今までの法規制の経緯を考えると、法律が厳し過ぎるため、
それを業者が全て理解することも難しく、また、取り締まる
行政機構の労力も足りない、といったことになっていたわけです。
それが、今後、規制緩和ということで、明確な基準をもち、
取締りやすい形になれば、現在の制度に比べ、わかりやすい
構造になるかな、という感覚もあります。
もちろん、まだなだ不透明な部分が多いワケですが。
ただ大事なこととして、健康食品を販売する側としても、
最終顧客である消費者側の意見を踏まえていくことは、
忘れてはいけない、ということです。
別に健康な人を不健康にしたい、と思って売っている人は
いないと思いますが。
当たり前ですが、健康食品・サプリメントというものが、
健康を害する可能性がある商品形態である、ということは
再認識する必要がありますね。
今日はこの辺で。
ではまた。